SSブログ

◆ 英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」日本に初寄港 [   ◆ 安全保障]


英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」日本に初寄港



英空母初寄港 日英防衛協力新段階に
2021.09.04
(Sankei.com/ )

英国の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を中心とする空母打撃群が4日、日本に寄港した。

日本への派遣は初めてで、覇権的な海洋進出を進める中国を念頭に、日英の防衛協力の進展が期待される。


空母打撃群は米海軍横須賀基地(神奈川県)などにに分散して寄港し、自衛隊と共同訓練を行う。

空母打撃群にはオランダのフリゲート艦「エフェルトセン」も参加しており、8月下旬には東シナ海を含む南西海空域で日英米蘭の共同訓練を実施した。


岸信夫防衛相は3日の記者会見で、英空母の寄港について「長い歴史と伝統を有する日英防衛協力が新たな段階に入ったことを象徴している」と強調した。


英国は「グローバル・ブリテン」構想に基づきインド太平洋地域への関与を強化する考えで、7月には哨戒艦22隻を同地域に派遣して恒常的に活動させる方針を発表している。



日英連携で対中包囲網強化
英最新鋭空母の日本寄港 英国には課題も

2021.09.04
(Sankei.com/ )

政府は、英海軍の最新鋭空母「クイーン・エリザベス」の日本寄港を歓迎している。

日米豪印の枠組み「クアッド」に加え、英国をはじめとする欧州諸国のインド太平洋地域への関与強化は、海洋進出を強める中国に対する〝包囲網〟の形成につながるためだ。

ただ、英国の同地域でのプレゼンス(存在感)強化には課題も指摘される。


7月に来日したウォレス英国防相は、菅義偉首相への表敬で「同盟」という言葉を使い、空母派遣を「われわれの価値観を損なおうとしている競争相手に、戦略的な力を示さなければならない」と述べた。

防衛省幹部は「自由で開かれた海洋秩序を乱すことは許さないという英国の意思と能力の表れだ」と解説。

英与党・保守党の元議員は、クアッドに参加する日本との防衛協力は「英国が同地域への関与を強化させたことを世界に示す象徴的な出来事だ」と評価する。


英国はウォレス氏の来日に合わせて哨戒艦2隻の恒常展開を発表しており、関与強化は今後も続く見通しだ。

日本政府は、自衛隊と英軍が相互訪問する際の手続きを簡素化する円滑化協定の締結を検討している。


中国〝包囲網〟の形成は英国にとどまらない。

5月には陸上自衛隊、フランス陸軍、米海兵隊が初めて日本で本格的な実動訓練を実施。

8月下旬にはアフリカ東部ソマリア沖アデン湾で海上自衛隊とドイツ海軍が共同訓練を行った。

独フリゲート艦は年内に日本に寄港する計画だ。

先月から始まった日米豪印の共同訓練「マラバール2021」は米領グアム周辺や西太平洋で行われ、クアッドの取り組みも定例化しつつある。


ただ、英国際戦略研究所(IISS)のロバート・ワード氏は「英国がインド太平洋地域で存在感を長期的に示せるかは疑問だ」との見方を示す。

専門家の中には、南シナ海での中国の脅威を考慮すれば哨戒艦より大型のフリゲート艦の方が常時展開に適しているとの指摘がある。

だが、英政府は3月に公表した「統合レビュー」で、インド太平洋地域への関与強化を示しつつも、ロシアを「最大の脅威」と位置づけた。


英海軍が保有するフリゲート艦は10隻余りで、今後の退役で減少する可能性もある。

限られた戦力をインド太平洋に投入する余裕がなかったとみられる。

ロシアの脅威への対応にも迫られる中、英国が同地域で存在感を維持できるかが課題となりそうだ。(大橋拓史、ロンドン 板東和正)



nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:blog

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。