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◆ フランクフルト学派 (トロイの木馬革命) 中編 [  ◆ マルクスからフランクフルト学派へ]

若狭和朋著 
日本人に知られては困る歴史
―昭和の大戦と東京裁判の時代ー
第2章
アメリカ誤てりとマッカーサーは泣いた



ナチを逃れてアメリカに亡命した
多数のマルクス主義者たち



(抜粋)
歴史の運命の一変は1917年(大正6年)の『ロシア革命』以降である。


ロシア革命というのは、
プロレタリアート(労働者階級・無産者階級)主導の社会主義革命だった
との誤解が世を覆っている。


当時はロシア・ユダヤ・クーデターと呼ばれた事件だった

マルクスがユダヤ人なのは周知のことだが、
レーニン、トロッキー、ジュノビエフ、カメーネフ・・・など
指導者のほとんどはユダヤ人なのである。


先の章でも触れたが、ルーズベルト大統領もユダヤ人だ。


第一次世界大戦の敗戦国ドイツは「社会主義革命」の危機に陥った。

有名な指導者、ローザ・ルクセンブルグやカール・リープクネヒトたちも
ユダヤ人である。

敗戦国ドイツはワイマール共和国となるが、
主要な指導者をユダヤ人とする「ユダヤ・ドイツ」と目されていたのだ。


これらへの激烈な反動がナチズムだが、
ナチを逃れて多数のマルクス主義者アメリカに亡命した。

コロンビア大学ハーバード大学拠点にした「
フランクフルト学派(シユーレ)」は、つとに有名である。


ルーズベルト政権を支えたニューディーラーと呼ばれる一群の人々は
マルクス主義者なのだ。

ルーズベルトもコロンビア大学を出て、ハーバードの大学院を出ている。


ルーズベルト政権の主要なフタッフのうち、二百数十人、
正規職員以外では 300人を下らないマルキストが含まれていた。

このなかには当然、ソ連や「コミンテルン」の要員が含まれていたことが、
ビェノナ文書等により明らかになっている。 


このことは、現在の門内に直結していることなので、
マルクス主義を古臭いと感じる向きは、
ちょっと認識を改めていただきたいものだ。


1917年の『ロシア革命』の成功は、
当時の言葉でいえば『ユダヤ・クーデター』の成功なのである。

「マルクス主義の勝利」と錯覚されたにすぎない。


アメリカで『西洋の死』(パトリック・J・ブキャナン著、2002年)が出て
衝撃を与えた。

日本では『病むアメリカ、滅びゆく西洋』(宮崎哲弥監州訳・成甲書房)として
刊行されている。


このフランクフルト学派の理解を抜きには、
いまの日本や世界の病根を理解することはできないだろう。


『ロシア革命』のあと、『ハンガリー革命』に敗れたルカーチは、
ソ連に亡命した。

次々に敗北していくヨーロッパの退潮を見て、
彼は革命が起らない原因を次のように考えた。

それは人民の頭を縛る文化の力と考えたのである。


彼は著書『歴史と階級意識』のなかで、
プロレタリアートだけではない、人間全体の「自己疎外」からの解放、
つまり古い価値観の廃絶、それに替わる新たな価値観なしには
革命の成就はありえないと考えた。


一時勝利したハンガリーの革命政府ルカーチ
教育人民委員教育大臣)」に就き、自分の理論を実践した。


学校の生徒たちは恋愛の自由や古い性道徳からの脱却を教えられた。

女性は古い性道徳から脱却するように求められた。

疎外からの脱却ということから、
あらゆる「文化」規範が批判の対象となったのである。

女性の貞操観念などは反革命的と嘲笑された。


キリスト教、教会、家族制度、父権、性的節度、
伝統、国家、愛国心、尊敬心・・・

ありとあらゆる徳目や「価値」は批判されなければならないとされた。


ハンガリー革命が再び敗北すると
ルカーチ はワイマール共和国(ドイツ)に逃れ、
『フランクフルト大学』に 「マルクス研究所」を創設した。

1923年(大正 12年)のことである。


「古い」マルクス・レーニン主義は
自覚しないままに権力奪取に成功してしまったのだ、
とルカーチは考えた。

ルカーチのこの考えには明らかにマックス・ウェーバーの影響がある。

資本主義社会の誕生には、
資本主義の精神(エスト)が産業革命等を指導したからだ、
と彼らは考えたからである。

マックス・ウェーバーもユダヤ人である。


革命意識に鋭く目覚めた一団の「前衛」たちが、
文化破壊をロシアで成し遂げ、革命に成功したのであり、
このように人間を疎外している文化を破壊しなければ
共産主義には到達できない。


そして、革命の主導者は、疎外された労働者ではなく、
知識人でなければならない。

なぜなら、「批判理論」を駆使し、諸学問を学際的に結合し、
資本主義社会の構造を批判の対象として構造化できるのは、
知識人だからである。

インテリゲンチュアこそ物象化の止揚お任務を担う主体なのだ。


このような思想の「フランクフルト学派」は、
コミンテルン的な旧式なマルクス・レーニン主義と違って
(重なった部分も大きいが)
知識人向きのマルクス主義として大学・メディアの世界に広がっていった。


マックス・ホルトハイマー、ハバーマス、アドルノ、フロム、ライヒ、
ベンヤミン、マルクーゼたちが有名だが、
『日本国憲法』 制定工作で名の出るノイマン も、その一人である。

日本人では、あの「福本イズム」の福本和夫氏が初期の紹介者だ。


フランクフルト学派の一派が
戦後の日本を改造した



(抜粋)
さて、マッカーサーである。

彼は総司令部(GHQ)の最高司令官だが、
部下の多数のニューディーラーたちの跋扈(ばっこ)と、その正体を知り
衝撃を受けたようだ。

農地改革、財閥解体、そして日本国憲法などは
ニューディーラーたちの「遺産」である。



これを知った時、子供の頃から漠然と感じていた私の疑問が、ハタッ!と鮮明になりました。

資本主義のアメリカが、なにゆえ日本の財閥解体をやったのか。

なにゆえ農地改革をやったのか・・・


私の生まれ育った村には、三菱岩崎家の広大な領地がありました。

私の父が子どもの頃というので、大正時代の初めの頃ですから、日本ではまだ車でさえ珍しい時代に、岩崎久弥氏がトラクターで酪農を始めた。

財閥ですから6キロ先の成田から電話線を引いて、私設派出所も設けたそうです。


その広大な領地が、戦後の財閥解体で取り上げられ、シベリア抑留帰りの人たちが優先で民間に1反歩(300坪)500円とかで払い下げられた。

それ以外にも社寺の領地が取り上げられ、その土地代で暮らしていた社寺は生活に困った。


これは明らかに共産主義のやり方で、資本主義には反します。

なんでそれを、資本主義のアメリカが・・・


安倍政権が教育改革や憲法改正に意欲を見せたが、根は深いのだ。 

  ※ 安倍首相に対する、異常を通り越して不気味で異様なバッシングが
    想起できますね。


戦前の日本も深い部分には、マルクス主義者の潜伏を抱えていた。

ゾルゲ・尾崎の事件が有名だが、この事件は露頭部の一部に過ぎない。


ニューディーラーたちの改革によって、
戦後の日本の言語空間はマルクス主義者たちの支配するところとなり、
日本の大学やマスコミ世界の現状は、
戦後日本の戦後利権者の利権構造にほかならないのだ。 


日本で有名なフランクフルト学派の人物の名をあげておこう。

都留重人つる・しげとである。

アメリカ共産党のポール・スウィージーとの親交も知られている。

都留の同志がイノマンだ。 


ちなみに都留重人氏の岳父は和田小六 であり、
和田氏は東工大の学長にもなるが、彼は木戸幸一内大臣 の実弟である。

昭和天皇のすぐ側までコミンテルンの影が見え隠れしている。

日本の大学の人事に通じている人なら、
巨大な左翼支配の利権構造が直ちに理解できることと思う。


高校教師の世界も同じである。

ほとんどの都道府県で、教育委員会の最高幹部のなかに
「隠れキリシタン」ならぬ、隠れマルキストがいる。


現に文部省の最高幹部 (事務次官) には
「カクメイをやるには入るしかない」と若き日に公言した人物がいた。

彼は今日の「ゆとり教育」なる教育破壊の責任者のひとりである。

名など知る人ぞ知る、だ。

彼は文部省 (旧) のキャリアとして入省していた。

   ※ 彼=後に小泉内閣の文部科学事務次官となった小野元之氏 

彼らの生き方のモデルは騙しも可のマルクーゼである。

彼はライヒやフロムを引きながら
父権の確立した家族、つまりは権威主義的家族は
全体主義や軍国主義の基盤になるから、
家族ではなく、個人の人格を尊重する家庭にならねばならないのだ
と言っている。


そしてくだんの次官は、
「民主教育の理論を体した者こそが、教育界を指導しなければならない」
とルカーチを賞賛していた。


「俺は国家の中枢に入るつもりだ。

プロレタリアートなんぞ、いまや幻想だ。

ニ・二六 (事件) で、俺は一個中隊を指揮したかった。

諸君もこれからどんどん国家の中枢に入れよ。

総評 (当時) なんかにいくら説教しても革命は来ない。

中からそして上から知力と権力で革命はやるのだ。

マルクスも『ドイツ・イデオロギー』あたりでそう言えばよかったのだ。

マックス・ウェーバーはマルクスの裏を取ったのだ。

ルカーチはそれを知ったのだ。

だから潜るさ・・・」


章末を一読して欲しい。注 2 )

これは 23歳当時の会話だった。

彼は文部省に入った。

そして彼は、ジェンダーフリーやゆとり教育の旗手でいる。

同類の一人が外務大臣になった時には、
私はさすがにささやかな義憤を感じたものである。

   ※ 同類の一人=おそらく川口順子氏 

私は法学の徒だが、
東大法学部憲法学(元)教授宮沢俊義氏
(この先生はフランクフルト学派として令名が高い)
門下のイデオローグたちが何を考えているか
ぐらいは想像できるつもりである。

GHQ 御用達のフランクフルト学派の牙城は簡単には揺るがないだろう。

(中略)

イデオロギーとは「虚偽意識」にほかならない

(中略)

ユダヤ人の不幸な天才ルソーは、『社会契約論』や『エミール』を著し、
「人民」解放の語り口で差別に苦しむ同胞の解放のために気を吐いた。

アメリカ建国のエネルギーは、
ユダヤ人たちの生存への意志と情動に大きく依拠している。

フランクリン・デラノ・ルーズベルトは
モーゼの再来とユダヤ人世界では囁かれたものである。

彼の先祖は17世紀にオランダから移住したユダヤ人社会の名門である。

ルーズベルトたちが、
ユダヤ人のホロコースト(抹殺)を進めるナチス・ドイツを
許すはずがない。

『三国同盟』(※日・独・伊)の愚を、日本人はまるで知らなかったのである。 


マッカーサーは「真っ赤さー」と言われた時代があった。

GHQ のピンカーズ(赤いやつ)が持ち込んだ
マルクス主義の虚偽意識(イデオロギー)を
条文化したものが『日本国憲法』である。

これらは、
民法・教育基本法・男女共同参画法・家族・相続・扶養・・・
税制に至るまで、敗戦日本の骨格・血肉となっている。 


(第一次)安倍内閣が「戦後レジューム」の改革を標榜したが、挫折した。 

安倍氏に向けられた凄まじい敵意は、
利権とイデオロギー構造の深部から発している。


注 2 )

西洋社会において・・・―マルクーゼ流に言うと ― 
すでに確立した制度内に身を置いて働きかけを意味した。

主としてそうした手法
―  対話というよりむしろ徐々に侵入・潜入する ― 
によって、
マルクーゼら急進派の目指すカウンターカルチャーの夢が実現した

病むアメリカ・滅びう行く西洋
パトリック・J・ブキャナン著・ 宮崎哲也監訳・成甲書房 124頁



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※ カール・マルクス
  (Wikipedia )

※「ユダヤ人とは「ユダヤ教を信仰する人たち」という意味で、民族的には「セム系イスラエル人」なのだが、一般的に「ユダヤ人」と呼ばれている。

※ コミンテルン共産主義政党による国際組織
  (Wikipedia )

※ ビェノナ文書暗号の解読が進み1995年から公開され始めた
  (Wikipedia )

※ ルカーチ・ジェルジ
  (Wikipedia )

※ ジョン・フォン・ノイマン
  (Wikipedia )

※『日本国憲法の正体とその問題点
  (www.h-ri.org/column/ )

※ ゾルゲ・尾崎の事件
 (Wikipedia )

※ 都留重人
  (Wikipedia )

※ 和田小六 
  (Wikipedia )

※ 木戸幸一 
  (Wikipedia )



フランクフルト学派

前篇
フランクフルト学派
(http://hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2017-11-01 )

中編
若狭和朋著日本人が知ってはならないらい歴史より
フランクフルト学派の一派が戦後の日本を改造した
(―― )

後篇
パトリック・J・ブキャナン著病むアメリカ滅びゆく西洋より
手に負えない場合は
ファシスト、ナチ、ユダヤ人排斥者のレッテルを張ること

(http://hawkmoon269.blog.so-net.ne.jp/2017-11-01-2 )



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