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◆ 「イラン核合意協議」 ― 国賓のマクロン仏大統領が訪米 [  ◆ 中東~アフリカ]

国賓のマクロン仏大統領が訪米
イラン核合意協議へ

2018.04.24
(http://www.sankei.com/world/news/180424/wor1804240004-n1.html )

フランスのマクロン大統領は23日、トランプ米大統領が就任後初めて迎える国賓として米国を訪問した。

25日までの日程で首脳会談や公式夕食会、米議会での演説などを行う。

トランプ氏は最高級の厚遇でマクロン氏をもてなし、伝統的な米仏の友好関係を深める。

首脳会談ではイラン核合意が主要議題となる見通しで、シリア情勢通商問題も協議する。


2015年にオバマ前米政権がイランやフランスなどと結んだ核合意に関し、トランプ氏はイランのミサイル開発を黙認するなど欠陥があると主張し、内容が修正されなければ離脱すると警告。

核合意に基づいて米国が解除したイラン制裁を再開するかどうか5月中旬までに判断する方針だ


マクロン氏は首脳会談で核合意にとどまるようトランプ氏に求める構え。

ドイツのメルケル首相も今月27日にホワイトハウスでトランプ氏と会談し核合意維持を訴える考えで、関係国の駆け引きが活発化しそうだ。(共同)




苦肉のマクロン外交
イラン新合意計画も
露やトルコの協力見込めず

2018.04.25
(https://www.sankei.com/world/news/180425/wor1804250035-n1.html )

24日、米ホワイトハウスの大統領執務室でマクロン仏大統領(左)の上着についた汚れを払うトランプ米大統領(ロイター)
24日米ホワイトハウスの大統領執務室で
マクロン仏大統領
の上着についた汚れを払うトランプ米大統領ロイター



フランスのマクロン大統領は24日、トランプ米大統領との共同記者会見でイランと「新合意」を目指す計画を示した。

2015年のイラン核合意に対するトランプ氏の不満に別の枠組みで対応することで、核合意の崩壊を阻止する狙いだ。

新合意にはロシアの協力が欠かせず現時点ではきわめて実現が難しい


米国の対イラン制裁解除の期限である5月12日が迫る中、マクロン氏にとって、トランプ氏に核合意残留を説得することは訪米の最大の課題だった。

トランプ氏は核合意は「悪い合意」だと批判を続けた。


マクロン氏は記者会見で「核合意を破棄して行く先が見えなくなるか。われわれの懸念に対応する広範な新しい合意をめざすか、だ」とトランプ氏に訴えた。

新合意は、イランの核活動を核合意が定めた期限後も阻止した上、シリアやイエメン、レバノンへの介入も封じ込めることを目指す。

マクロン氏は実現に向け、欧州各国、サウジアラビアなど中東諸国、シリアのアサド政権を支えるロシアやトルコを含めた幅広い協議を行うと述べた。


マクロン氏は、トランプ氏がメンツを保ちながら、核合意を維持する道を示したといえる。

中東の米同盟国であるイスラエルやサウジは核合意に不満を示す一方、米国の離脱で核合意が破綻し、イランが核保有に走ることを懸念していた。

サウジのムハンマド・ビン・サルマン皇太子は今月10日、マクロン氏とパリで会談し、イランの覇権拡大の動きを強く批判した。


だが、ロシアやトルコからの協力は当面、得られそうにない。

マクロン氏は米英仏によるシリア攻撃後、ロシア、トルコ両国と協力してシリア安定化を目指す計画を仏テレビで表明。

プーチン露大統領と電話で会談した。

だが、露側の発表によると、プーチン氏は電話で「攻撃は国際法違反。シリア危機の解決を困難にした」とマクロン氏を非難した。

トルコのエルドアン大統領も、ロシアと連携する姿勢を崩していない。


今月27日にはドイツのメルケル首相も訪米し、トランプ氏に核合意残留を促す。

フランスの、米国=サウジ同盟への接近は、イランと欧州の関係悪化を招く可能性もはらんでいる。【パリ=三井美奈】

          ◇

■ イラン核合意

2015年7月に米国など6カ国とイランが、同国の核関連活動を長期間、制限する代わりに6カ国側が経済制裁を解除する「包括的共同行動計画(JCPOA)」で最終合意。

濃縮ウランの貯蔵量や遠心分離機の削減で、イランが核兵器の製造に十分な兵器級の高濃縮ウランを手にするまでの時間を延ばす狙いがあった。

2016年1月に合意の履行が始まり、「核兵器なき世界」を掲げたオバマ前米大統領は成果と位置付けたが、トランプ大統領は合意破棄を主張してきた。

欧州は合意の維持を主張している。




トランプ氏メルケル独首相と会談
米仏会談から雰囲気一転

2018.04.28
(https://www.cnn.co.jp/world/35118509.html )

米独首脳がホワイトハウスで会談
米独首脳がホワイトハウスで会談


トランプ米大統領は27日、ホワイトハウスでドイツのメルケル首相と会談した。

先のマクロン仏大統領との会談では親密さを演出したトランプ氏だったが、メルケル氏との会談は一転してビジネスライクなものとなった。

会談では双方とも米独関係が依然として強固であることを強調。

トランプ氏はメルケル氏への賛辞を惜しまず、記者会見では「たぐいまれな女性」と形容した。


しかし両者の溝は明らかで、メルケル氏がイラン核合意や貿易などの問題でトランプ氏の説得に成功した形跡はほとんどなかった。


米独関係について問われたトランプ氏は、「互恵的な関係が必要だが、現状はそうなっていない」と主張。

メルケル氏やドイツ、欧州連合(EU)を非難しているわけではないとして、こうした事態を招いた歴代大統領に矛先を向けた。


トランプ氏がドイツの対米貿易黒字や国防費不足を批判するなか、メルケル氏は動じない様子で、対米関係は強固だと強調した。

共同記者会見を終えた後も、イラン核合意をめぐるトランプ氏の意図は不透明なままだった。

また、鉄鋼・アルミ関税の適用除外措置を延長するかどうかについても、トランプ氏は明言を避けた。


EUへの関税適用除外をトランプ氏が続ける意向かと問われ、メルケル氏は「大統領が決めることだ」と述べた。


両者が記者団の前に姿を現したとき、マクロン氏との会見のように腕を取り合ったり、ふけを払ったりするような場面はなかった。

ただ1年前の初会談時とは異なり、ぎこちない印象を与えることはなく、トランプ氏は会談の冒頭、メルケル氏との関係は外から見る以上に親密だと強調した。ワシントン(CNN)




トランプ氏イラン核合意から離脱の可能性
― 米国務長官

2018.04.29
(https://www.cnn.co.jp/usa/35118529.html?tag=top;topStories )

ポンペオ長官は、トランプ大統領がイラン核合意から離脱する可能性を示唆した
ポンペオ長官は
トランプ大統領がイラン核合意から離脱する可能性を示唆した



マイク・ポンペオ米国務長官は29日までに、トランプ大統領がイランとの核合意を順守する決定を下す可能性は少ないとの見通しを示した。

訪問先のベルギー・ブリュッセルの北大西洋条約機構(NATO)本部での記者会見で述べた。


トランプ米大統領は5月12日を核合意からの離脱の是非を決める期限としている。


米大統領はイランとの核合意の正当性を数カ月ごとに検証することが義務付けられている。

核合意は、
・イランによる原子力関連活動の制限、
・その見返りとしての経済制裁の緩和
などを盛り込み米英仏中ロ独の6カ国とイランが結んでいた。


ただ、トランプ氏は合意の中にイランの
・弾道ミサイル開発や
・中東地域での活動への制限
などが含まれず、一部の合意事項に期限が設定されていることを再三批判。

先に訪米したマクロン仏大統領との会談などでは「正気ではない取引」とも指弾していた。


その上で欧米などに合意事項の修正を要求し、5月12日までの期限を設定していた。

米国が合意からの離脱を決めた場合、イランへの制裁復活にもつながる。


欧州諸国は合意維持の重要性を主張し、トランプ氏との意見対立の溝は埋まっていない。

トランプ大統領は27日、核合意を支持するメルケル独首相と会談した際、イランの現体制を非難、核兵器保有の道を封じるべきだとも主張していた。


トランプ、マクロン両氏の会談内容に詳しい消息筋によると、既にある核合意とは別枠の合意の取りまとめ案が浮上した。

しかし、ポンペオ長官によると、この案についての合意はなされておらず担当者間での作業が続いている。ワシントン(CNN)




主張
欧州分断 内戦煽る露に警戒せよ

2018.04.27
(https://www.sankei.com/column/news/180427/clm1804270001-n1.html )

ポピュリズム(大衆迎合主義)や国家主義が勢いづき、民主主義が攻撃にさらされている現状は「欧州の内戦」だ。

フランスのマクロン大統領が、欧州連合(EU)の欧州議会で行った演説の一節である。


東欧諸国を中心に強権政治に傾斜した政党が躍進し、難民・移民問題などでEU内の対立を深めていることへの危機感といえよう。

当事者である欧州各国のみならず、米国や日本も同様の問題意識を持ちたい。


ハンガリーの総選挙では、EUの移民政策を批判するオルバン首相が大勝した。

「非自由主義的な民主主義」を掲げ、メディアにも抑圧的な政策をとっている。


ポーランドでも与党「法と正義」が、EUの共通理念である司法の独立を脅かしている。

3月のイタリア総選挙では、移民排斥を訴える右派「同盟」やポピュリズム政党「五つ星運動」が躍進した。


マクロン氏の問題提起は、欧州分断を煽(あお)る背後の存在を意識したものだろう。

それは、ロシアである。

旧共産圏の東欧に接近し、さらにサイバー攻撃や偽ニュースの拡散を通じて米欧への世論操作や選挙介入を仕掛けている。


ロシアと並ぶ強権国家、中国も欧州に触手を伸ばす。

広域経済圏構想「一帯一路」や非営利教育機構の「孔子学院」など、中国式の開発モデルや価値観の対外宣伝が盛んだ。

相手国の社会や文化を切り裂く「シャープパワー」を駆使する動きは無視できない。


オルバン氏ら東欧の強権指導者が中露の台頭を「成功」と称賛するのは警戒すべきだ。


これらの国は今のところ、国家財政はEUの補助金に頼り、英国に追随してEUを離脱する考えもない。

だが、補助金を大幅に減らされれば、失業に悩む若者らが反発し、中露への依存を強める可能性が高い。


自由と民主主義、法の支配を基盤とする多国間の連合体であることを再認識してほしい。

統合のほころびにつけ込む中露には、欧州共通の外交で対峙(たいじ)すべきだ。


米欧の絆も重要性を増す。

マクロン氏が訪米で「米国は多国間主義を堅持し、再投資する責務がある」と呼びかけたのは妥当だ。


日本は経済、安全保障でもEUとの連携を深めている。

欧州の危機に敏感であるべきだ。


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