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◆ 第3章 (3) 愛国心とナショナリズム [  ❒ 新しい神の国(古田博司著)]


METALLICA ~ Fuel (1997)



古田博司著新しい神の国

第3章 贖罪大国日本の崩壊


3. 愛国心とナショナリズム


なぜ日本の左翼の人々は、愛国心ナショナリズム混同するのであろうか。

こういうのを俗に、落ち武者はすすきの穂にも怖(お)ず、というのである。

実際、両者のあいだには、愛国心が性癖だとすれば、ナショナリズムは狂気ともいえるほどの差がある。

前者は自覚すれば永遠のものであるし、後者は無自覚のままで半世紀あまり続いて終わる。


第一、彼らが大好きな丸山眞男先生がおっしゃったように、「日本はナショナリズムにおいてすでに処女性を失っている」のであり、もう二度と無意識でそれが起こることはないであろう。

韓国であのような狂気に巻き込まれた筆者としては、個人的にもナショナリズムなど絶対に御免である。


また最近、2ちゃんねらー系の「ナショナリズム」を云々する人もいて、それをアイロニズムの消尽の果てに生ずる、ロマン的意匠を施された、確信犯的ナショナリズム以上の「厄介な(そして危険な)政治的投企」(北田暁大「嗤う日本のナショナリズム」『世界』2003年11月号)だと批判している。

しかしこれは恐らく、日本文明圏に特徴的な「茶化し」から生じているのであり、西洋思想の文脈ではなく、日本の歴史的個性から再考すべき事柄だと筆者には思われる。

これについては後述することにしたい。


とにかく愛国心はナショナリズムとは異なり、個人の問題であり、持ってもよいし持たなくてもよいし、教えられて発現する類のものではない

教えられて容易に発現するのは、愛国しない心の方であろう。

そしてそうであることは、戦後教育により見事に実証され、今の日本に日本嫌いのインテリたちが多数居住することになったわけだ。

しかし祖国が危機に陥れば、民衆の個々人は自覚して愛国心をちゃんと諊きくしてくるものである。


これが日本の現況であり、大学やマスメディアのインテリたちがいくらナショナリズムの危険を叫び、左翼の大本営的幻想を流そうと、
北朝鮮がミサイルを日本に撃ち、核実験を行い、
韓国の親北政権や中国の独裁政権がこれを物資で支援している
という状況は、祖国の圧倒的な危機なのであり、愛国心に目覚めるものが増えてくるのは、抑えようもない民族の底力ではないか。

私はこのような健全な民族性は、もっと誇ってよいと思っている。


しかしこのようなことを声高に言うと、彼らは必ずこちらを日本ナショナリズムの発揚と捉えて撃ってくるのである。

彼らにとって、日本のナショナリズムこそがかつて半島や大陸を侵略した元凶なのであり、それを押しとどめることが正義だと考えるからであろう。




新しい神の国 ☆ もくじ
(hawkmoon269.blog.ss-blog.jp/2019-11-11-1 )

第3章 贖罪大国日本の崩壊

1.戦後日本の愛国しない心
2.韓国での排外体験
3. 愛国心とナショナリズム
4.贖罪の宣伝戦
5. 倫理の高みにのぼった中共
6.軍民二分論の破綻
7.韓国人の中国人評
8.朝鮮への贖罪工作
9.良心的知識人たちの善意
10.贖罪大国の崩壊



文明の衝突
日本は東アジアの一員じゃない


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